【マーケティング】 2.3 マーケティングの環境分析
2.3 マーケティング戦略課題の設定
ポイント
・経営戦略においてマーケティング戦略課題が重視されるのはなぜか
KSFとマーケティング戦略課題
一般的な市場の機会と脅威に
自社の強みと弱みを重ね合わせ
弱みを強みに変えたり
脅威を逆に機会にできないかと
検討していくことで
自社にとっての市場機会が
明確になり、マーケティング戦略課題が
浮かび上がってくる
価格破壊の進んでいる業界であっても
自社の能力(強み、弱み)や参入している
業界の状況を十分認識したうえで
「いかに価格を下げるか」
「いかに製品を差別化して付加価値をつけるか」
適切なマーケティング戦略課題を
設定しなくてはならない
GMのとった企業戦略
第四次中東戦争による
石油の供給制限により
それまでアメリカンドリームの
象徴であった大型車は
ガソリンを大量に消費するとして
急速にアメリカ国民の支持を失った
当時大型車の技術に資源を集中し
燃費車の技術を持ち合わせない
アメリカの車ディーラーの
ビック3は経済的で品質のよい
日本車のよる侵略を招くことになった
このオイルショックという環境変化が
アメリカ国民のニーズを変え
日本車メーカーにとっては
千歳一隅の機会となり
ビック3にとっては
大きな脅威となった
そのなかでGMは
当面の処置として
奥州のオペルやいすゞから
小型車を輸入して急場をしのぎながら
先頭に立って議会に働きかけて
日本車メーカーの自主規制に追い込み
さらに法律も変えさせてしまった
そのうえで単独での
現地進出を渋るトヨタや
対米進出に出遅れたスズキと
共同生産の提携を結んで
小型車のノウハウを吸収していった
GMは多国籍企業のネットワーク
世界一と言われる基礎開発力
政治力などの強みを最大限に活かし
競合の脅威を最小限に抑えつつ
燃費車づくりの技術の欠如という
弱みを払しょくして
新しい顧客ニーズを
取り込むことに成功した