仕事は楽しいかね？ ⑤遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る
第五章
遊び感覚でいろいろやっちゃって
成り行きを見守る
老人は
納得できていない
そんな表情を
浮かべる男に
話を続ける
人生は進化だ
そしてその進化の
素晴らしいところは
最終的にどこに
行き着くのか
まったくわからないところ
最初に陸に上がった魚は
長期に渡る目標を持っていたのか？
そんなことはない
スティーヴ・ウォズニアックが
どういう理由で
アップル・コンピューターの
第一号をつくったのか
世界を変えたかったわけでも
大企業のトップになりたかった
わけでもなかった
大きな目標なんかない
ただ自慢気に
自分の作ったコンピューターを
見せたかっただけ
そのコンピューターを
売るというアイディアも
友達の
スティーヴ・ジョブズに
そうしろとアドバイスされたからだ
発明家や革新者にはなしを聞くと
必ず異なったという言葉と一緒に
自慢気に人に見せるという
考えがでてくる
成功する人たちは
自分がどこへ
向かっているかということは
わかっていない
ただ遊び感覚で
成り行きを見守ろうと
思っている
だから老人は
たった一つの目標しか
もっていない
毎日毎日
違う自分になること
試すことを
続けることだ
あちこちに
ぶつかりながら
試行錯誤しながら
それでもどうにか
こうにか
手当り次第に
あれこれやってみること
毎日の読書週間のために
