嫌われる勇気⑦人生の嘘
他者を仲間だと思えないのは
人生のタスクから逃げているから
自分が嫌いな人がいるとき
相手に欠点があって嫌いになっているのではなく
嫌いになる目的があってその目的にあった欠点を
あとから見つけて結び付けている
恋愛関係の相手がいたとして
その人と別れる時のことを思い出してほしい
ある時期を境に
相手のやることなすこと
すべてが嫌になることがある
つい数か月まえまではなんだもなかったのに
それは心のどこかで
この関係を終わらせたいと決心をして
その材料を探し回っているから
相手は変わっていない
自分の「目的」が変わっだけ
人はその気になれば
相手の欠点や短所など
いくらでも見つけることができる
きわめて身勝手な生き物
だからこそ
世界はいつでも危険なところになりうるし
あらゆる他者を敵と見なすこともできる
人生のタスクを回避するために
対人関係を回避するために
他者の欠点をでっちあげている
他者を敵と思うことで
逃げている
様々な口実を設けて人生のタスクを
回避しようとすること
アドラーはそれを「人生の嘘」と呼んだ